ジャガイモは南米アンデスの高地が原産です。最近TVでアンデスのジャガイモを取り上げた番組が放送されていました。大きいの小さいの、黒いの赤いの緑色…私たちの知っている薄茶色の大きなジャガイモとは大違いです。いろんな種類性質を持ったジャガイモが一つの畑の中で栽培されていました。小さなジャガイモはアクも強そうですが、アンデスの高地では夜になると零下に気温が下がり昼は気温が上がります。その温度差を利用して屋外にジャガイモを放置しておけば、夜に凍ったジャガイモが昼に溶けて乾燥した空気が水分を抜きます。アンデスの人々は自然の冷凍乾燥を利用して一年中ジャガイモを保存し食するのだそうです。生活の知恵ですね。16世紀にアンデスからジャガイモを持ち帰ったヨーロッパでは貴重な食料となり人口も急増したと言われます。
しかしヨーロッパの人々はアンデスのジャガイモの中から大きくって育てやすい種類だけを持ち帰り栽培しました。19世紀にジャガイモの病気が発生するとひとたまりもなく人々は飢えに苦しみました。そこであらためてアンデスから病虫害に強い種類を持ち帰り、栽培されたのが今我々が食べているジャガイモです。優秀そうな物だけ選択して育てるのは何においても良いことではなさそうです。